沖縄の刑法犯認知件数、20年ぶり増 22年は6778件、人流戻り増加、飲酒絡み多く 


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 2022年の沖縄県警による刑法犯の認知件数は、6778件(22年はいずれも暫定値)に上り、20年ぶりに増加に転じたことが20日までに県警のまとめで分かった。年間の刑法犯認知件数は02年の約2万5千件が最多で、19年連続で減少していた。コロナ禍以前の19年は6514件、21年は5833件と復帰後、最少だった。新型コロナ対策の重点措置が解除されたことなどで人流が戻り、増加に転じたとみられる。

 22年の刑法犯認知件数6778件(前年比945件増)のうち、窃盗犯が4234件(同653件増)、公務執行妨害や器物損壊などが含まれる「その他」の分類が1070件(同94件増)、暴行や傷害、恐喝などの粗暴犯が874件(同116件増)。

 22年の摘発件数は3674件(同347件増)。このうち、知能犯は448件(同238件増)で、増加数が最多。インターネットを利用した詐欺などが増えた。22年の摘発者は2728人(同245人増)。粗暴犯が748人(同80人増)と増加の要因となった。粗暴犯の半数程度は飲酒に起因するという。

 外国人刑法犯の摘発は97件(同12件減)、摘発者は91人(同8人減)。米軍構成員等は54件(同13件増)、46人(同2人増)と摘発件数・人員ともに増加した。

 県警は人の動きが活発になったことなどが増加の要因の一つとみている。県内では飲酒絡みの事件や事故が多くみられることから、適正飲酒を推進し、引き続き、各種防犯活動などに取り組むとしている。

(高辻浩之)