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マイクロコンピューター(マイコン)を搭載した完全自走式の模型自動車の完走と速さを競う、ジャパンマイコンカーラリー2023全国大会(全国工業高等学校長協会主催)がこのほど、大阪府で開かれた。マイコンカーに取り付けたカメラの画像からコース形状を認識し走行する「Camera Class」部門で、那覇工業高校電気科3年の葛西琉空翔(りくと)さん(18)、サポート役の齊藤颯太郎さん(17)が全国一に輝いた。県勢の優勝は初。
マイコンカーラリーは、マイコンに操作手順をプログラミングし、模型自動車がコースの白線を読み取り自動運転で走行する。同部門は、2020年から正式競技として加わり、完走の難易度が高いという。
2人は県大会に向けて昨年9月頃から、放課後や休日を使って準備を進めた。10月の県大会、11月の九州大会を経て、1月7、8の両日、大阪電気通信大学寝屋川キャンパスで開かれた全国大会に臨んだ。
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およそ70メートルあるコースの走行タイムを競う予選は、1回目にクランクで停止し、完走はかなわなかったが、2回目は全体2番目の速さで見事完走。上位4校による決勝トーナメントへ駒を進めた。予選にエントリーした21台のうち、完走したのは5台で、予選完走率は24%だった。
トーナメント初戦を制して挑んだ決勝は、九州大会で敗れた宮崎県の佐土原高と対決。安定した走りで見事完走し、約1秒差をつけ優勝した。
葛西さんは「自分だけだったら仮に負けても悔しいだけで終わっていたが、サポートもいてくれた分、勝てて本当にうれしかった」と笑顔で話した。齊藤さんは「決勝トーナメントに進んだだけでもうれしかった。最初は優勝に実感が湧かなかった」と感慨深げに話した。
葛西さんは県内、齊藤さんは県外にそれぞれ進学予定。大会で得た経験を糧に新たな目標に向かっている。
(吉田早希)