卓球・坂井、全日本3位 自己最高順位も悔しさ「優勝を目指していた」 男子ジュニア


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準決勝でレシーブする坂井雄飛。2―3で惜しくも敗れ決勝進出を逃したが、3位入賞を果たした=26日、東京体育館(卓球レポート/バタフライ提供)

 卓球の全日本選手権第4日は26日、東京体育館で行われ、混合ダブルスは張本智和(IMG)早田ひな(日本生命)組が決勝で田中佑汰(愛知工大)田中千秋(豊田自動織機)組を3―0で退けて2連覇を決めた。ジュニアのシングルス決勝は、男子が萩原啓至(愛知・愛工大名電高)が15歳の松島輝空(木下アカデミー)に3―2で競り勝った。県出身の坂井雄飛(愛工大名電高)は準決勝で萩原に2―3で接戦に敗れ、3位だった。女子は張本美和(木下アカデミー)が小塩悠菜(神奈川・星槎中)に3―1で逆転勝ちした。ともに初優勝となった。一般の男子シングルスに出場した中村廉(普天間高―福岡大出、広島・瀬戸内スチール)は3回戦を突破したが、4回戦敗退となった。

 全日本選手権ジュニアの部3度目の出場となった県出身の坂井雄飛(愛工大名電高1年)が過去最高順位の3位入賞を決めた。しかし「優勝を目指していた」と悔しさいっぱいで喜びはなかった。

 同じ高校の先輩を相手に、取って取られて2―2で迎えた第5ゲーム。先手を取ってリードを広げた。大会を通じて「凡ミスが減った」と安定したレシーブやラリーで得点を重ねていた。最終ゲームも的確にボールをさばき主導権を握ったはずだった。

 6―3で決勝進出まで残り5点。勝利を目前に少しのミスに気後れし守りに入ってしまった。「置きに行った」というボールを狙われ失点が重なり瞬く間に追い付かれ反撃を許した。

 前回大会では競り勝って8強入りを手にした相手だっただけに悔しさは倍増。大事なところで「攻めの姿勢が足りなかった」と反省する。一方で、攻め込まれてもミスせずに対抗できるなど成長も実感できた。前日の準々決勝でも、昨年夏の全国総体で敗れた難敵を撃破できたことは収穫だった。

 近く世界ユース選考会が始まる。「絶対に通過して、その後のインハイ優勝につなげていきたい」と決意を新たに前を向いた。
 (謝花史哲)