沖縄セルラー増収減益 23年3月期 燃料高や円高が影響


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 沖縄セルラー電話(那覇市、菅隆志社長)は30日、2023年3月期の第3四半期(22年4~12月)連結決算を発表した。売上高に当たる営業収益は前期比5.3%増の578億5100万円で、第3四半期として過去最高を更新した。経常利益は同4.4%減の131億1千万円、純利益は同6.9%減の88億1400万円だった。22年決算から新たな会計基準を適用、単純比較で11期ぶりの増収減益だった。

 電力供給サービス「auでんき」の燃料費調整額上限を撤廃したことで解約者が増えたものの、利用料金に転嫁したことで売り上げは伸び、13期連続の増収につながった。一方、燃料高や円安の影響で負担額が8億5400万円まで膨らんだことが影響し、11期ぶりの減益となった。

 モバイルの純増数は前期比28.3%減の7600件だったが、10~12月は新規顧客向けの営業を強化し、7~9月の900件から同4.2倍の3800件に伸びた。1契約当たりの月間平均収入を表すマルチブランド総合ARPUは同3.0%減の5084円。

 通期の連結業績予想について、営業収益を30億円増の770億円に上方修正した。30日開催の取締役会では、4月21日を期限とする自己株式の取得について、取得総額の上限を30億円から40億円に引き上げると決めた。
 (小波津智也)