小潮川せり(宜野座高)が会心の17番 「ライン読み切り」バーディー ダイキンアマゴルフ最終日


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4番 ティーショットを放つ小潮川せり(大城直也撮影)

 ゴルフの国内女子ツアー開幕戦ダイキンオーキッドレディストーナメントへの出場権を懸けたアマチュア選手権大会最終日は1月31日、南城市の琉球GC(西・東コース6398ヤード、パー72)で決勝ラウンドが行われた。2位でスタートした吉崎マーナ(沖縄カトリック中3年)が4バーディー、1ダブルボギーの70で回り、通算1アンダーの143で優勝をつかんだ。2位は72で回った。146の小潮川せり(宜野座高2年)、3位は147で島袋ひの(フリー)、4位は150で比嘉里緒菜(大阪学院大2年)だった。上位4人は第36回の本戦(3月2~5日、琉球GC)に出場する。


小潮川、会心の17番 「ライン読み切り」バーディー

 

 2位の小潮川せり(宜野座高)は3バーディー、3ボギーのイーブンパーでスコアをまとめた。「セカンドショットが良かった」と、スコアを支える大きな武器となった。昨年覇者として出場し「連覇したい気持ちもあったが、スコアを意識してしまう余りプレーに影響が出た。何も考えず、自分のゴルフに集中したらバーディーが取れるようになった」と気持ちを吹っ切って臨んでいた。

 初日に続き、尻上がりに調子を上げ、後半にスコアを伸ばした。「前半は腰がきちんと回っていなくて、ショットが荒れてしまった。後半は、スイングスピードをゆっくりにして修正することができた」と連動したフォームを取り戻し、勢いに乗った。会心のプレーは17番。「スライス気味のラインを読み切り、しっかり打てた」と上り8メートルのバーディーパットを沈め、スコアを伸ばした。

 昨年の本戦出場を振り返り、「ピン位置などコースセッティングが難しく、ドライバーもプロ選手に50ヤードは置いていかれた」と力の差を痛感していた。「1年間でドライバーの飛距離は10ヤードぐらい伸びている。コースマネジメントを考えながら、プレーを組み立てていきたい」と緻密なゴルフで予選通過を目指す。
 (大城三太)


島袋、ショット安定せず

2番 アプローチショットを放つ島袋ひの

 初日首位スタートだった島袋ひの(フリー)は決勝ラウンドを3オーバーで終えて3位に後退した。試合後「スコアが全然だめだった」と悔しさをにじませた。

 この日は、スイングが「バラバラになってしまった」と、ショットが安定しなかった。さらに4番では木の間からグリーンを狙ったが木に当ててしまい、ダブルボギーにしてしまう。

 30日に続き、速いグリーンにうまく対応できなかった。11番をボギーにするなど嫌な流れもあったが、得意のアプローチで我慢のゴルフをしてしのいだ。

 初の本戦出場となった昨年は、「とても楽しかった」と振り返る。ボギーを打たないプロのリカバリーに驚きを覚え、アプローチの強化に励んだことが今大会にも生きた。「一つでも上の順位にいきたい」と、昨年の21位超えを狙う。
 (屋嘉部長将)


比嘉、ドライバーに課題

9番 アプローチショットを放つ比嘉里緒菜

 比嘉里緒菜(大阪学院大)が、興南高1年生だった2019年以来となる本戦出場をつかんだ。20年もアマ大会優勝で出場権を勝ち取ったが、コロナ禍で大会自体が中止となり、出場は嘉数中2年の時を含めて今回で3度目となる。

 3バーディー、5ボギーと出入りのある内容で「ショットは良くなかったけど、アプローチやパターでカバーできた」と安堵(あんど)の表情を見せた。

 ただ課題もある。後半の上がり4ホールでボギー。いずれもドライバーがうまくいかず、尾を引いた。「9割が右に行ってしまった」と安定性が本戦までの宿題となった。「琉球はラフにつかまると難しくなるので、フェアウエーキープ率を上げていかないといけない」と足元を見詰める。

 本戦に向け、課題克服とともに「100ヤード以内は自信がある」という得意のアプローチ技術を生かし、予選通過を狙いにいく。
 (大城三太)