沖縄と長野、交流強化へ 両知事が会談、年度内の連携協定を目指す


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沖縄、長野両県の交流強化に向けて会談する玉城デニー知事(右)と長野県の阿部守一知事=2日、県庁

 玉城デニー知事は2日、長野県の阿部守一知事と県庁で会談した。阿部知事は沖縄・長野両県の幅広い分野における、さらなる交流促進を目指し、包括的な交流連携協定の締結を玉城知事に提案した。玉城知事は提案に対して「沖縄からも積極的に準備したい」と答え、本年度中の締結を目指す考えを示した。

 両県はこれまで物産フェアや環境フェアの相互出展、オンラインでの平和学習など、物産や環境、子どもたちの交流などの分野で連携を深めてきた。さらに長野県の信州まつもと空港と県内の空港を結ぶチャーター便が、2010年度から23年1月末までの間に、98便が就航した。

 包括的な協定の締結によって、両県は農業など新たな分野での連携を広めるほか、既に交流がある分野でもさらなる連携強化を図る考え。会談で、玉城知事は技術関係での連携についても提案し「新たな可能性が生まれてくると思う」と意欲を示した。阿部知事は海外展開における同県の課題解決に向け、アジアのハブである沖縄との連携に期待を示し「観光や物産振興をさらに発展させていきたい」と述べた。

 県企画調整課によると、両県は21年度から協定の締結を模索していた。県が他の都道府県と包括的な交流連携協定を結ぶ前例について、県は「おそらくない」としている。
 (武井悠)