男性多数の構図変わらず 沖縄県内、現職議長3議会 女性議員割合


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 2021年末現在の総務省調査によると、沖縄の県・市町村議会の女性議員数は75人で全議員に占める割合は10・9%。22年9月に24市町村で行われた統一地方選で過去最多の49人が当選したことで女性比率を押し上げた格好だ。政治への女性進出が一歩進んだと言えるが、男性が多数を占める構図は変わっていない。

 県内議会の女性議員割合の内訳は、県議会が14・6%(48人中7人)、11市議会が15・0%(287人中43人)、30町村議会が12・0%(351人中42人)。

 現職議長が女性なのは南風原、八重瀬、伊是名の3議会。同3町村を含めて女性が議長に就任したことのある議会は6市町村議会で全体の14・6%だった。副議長の就任歴があるのは14市町村議会で34・1%となっている。全国では直近の市町村合併以降、女性の議長就任歴がある議会は433(24・2%)、副議長は956(53・4%)だった。

 女性議員を増やすために効果的な取り組みを聞く質問(複数回答可)では、36議会が「女性の政治参画に関する意識啓発」を選んだ。「社会全体の固定的な役割分担意識や無意識の思い込み除去」、「議員が利用できる託児室・授乳室などの整備」や「ハラスメント対策」を効果的とみる自治体が目立った。

 一方で、女性議員を増やす取り組みを実施しているとしたのは浦添、伊江、北谷の3議会にとどまった。 (大嶺雅俊)