眞栄田(北農)男子60キロ級で準優勝 得意の投げから一気呵成 九州高校新人レスリング


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男子71キロ級3回戦 フォール勝ちする北部農林の長谷川晴也(小川昌宏撮影)

 レスリングの第58回全九州高校新人選手権大会最終日は5日、那覇市の県立武道館アリーナで各階級の個人対抗戦決勝まで行われ、60キロ級の眞栄田空斗(北部農林)が準優勝に輝いた。準決勝で深町瑛吾(鹿児島)にテクニカルフォール2分33秒で勝利した。決勝は前原晟人(宮崎)にテクニカルフォール負けした。71キロ級の長谷川晴也(同)は準決勝で敗れたものの3位入賞を果たした。女子57キロ級の宮城瑠菜(同)はリーグ戦で2勝2敗となり3位に入った。男子の1~5位は全国選抜(3月・新潟)の出場権を得た。

 圧巻の試合運びだった。60キロ級準決勝。タックルを切った眞栄田空斗(北部農林2年)は下に潜り混んだ相手の背中越しに圧力を掛ける。左から一つフェイントを入れて、右から回り込むことに成功。両手で胴体を抱え込み間髪入れずに真後ろに投げを打った。流れるように立て続けにローリングを決め一気のテクニカルフォール勝ち。

 「ここしかない」と思ったと、守りに入られる前に持てる技を出そうと踏み込んだ。得意の投げで動揺を誘って、相手が状況把握する時間を与えず勝負を決めた。

 右足の半月板をけがしたばかりだったが、準々決勝では飛び込みタックルが効果的に決まった。普段の練習から積み重ねた成果を出し「通用することが確認できた」と手応えを感じた。

 決勝は全国でも上位に入る実力者に完敗し準優勝に終わった。ここを突破しないと全国一は狙えない。前にも圧倒されたが、今回も格の違いを見せつけられた。「スピード、テクニックでまずは追い付かないと。次はいい勝負ができるようにしたい」。今は悔やむより「倒したい」という意欲しかない。3月の選抜でも「気持ちをぶつけていく」と雪辱を誓った。
 (謝花史哲)

男子71キロ級・長谷川3位 準々決勝、相手を支配

 

男子60キロ級準決勝 ローリングでポイントを奪う北部農林の眞栄田空斗(上)=5日、那覇市の県立武道館(小川昌宏撮影)

 個人71キロ級の長谷川晴也(北部農林2年)は目標だった3位入賞を果たした。準々決勝は相手を完全にコントロールし一気にリードを広げてから強い圧力を掛け、抑え込んでフォール勝ちに持ち込んだ。

 「崩しからのハイクラッチ(片足をつかみながら横を取る技)」が必勝パターン。準々決勝は首根っこをつかんで引き落とす崩しから要所でタックルが決まった。しかし準決勝は崩しを防がれ、前日の学校対抗戦で痛めた左肩も響き完敗だった。

 得意の形の成功率をいかに上げるかが勝利の鍵を握る。3月の全国選抜は「フェイントなども研究して頑張りたい」と出直しを図り、上位を目指す。
 (謝花史哲)