日ハム・金村 得意の直球を磨く 球速アップで進化を誓う<疾走県勢2023春キャンプ>


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フォームを確認しながら投球練習をする日本ハムの金村尚真=1日、タピックスタジアム名護(大城直也撮影)

 日本ハムの富士大・金村尚真(22)=豊見城中―岡山学芸館高出=はマウンドでの躍動を誓い、名護キャンプでプロとしてのスタートを切った。ドラフト2位右腕は「沖縄出身としてたくさんの人に応援してもらえるように、いい結果を残したい」と柔らかな語り口ながら決意を込める。

 豊見城中時代に全日本少年軟式野球大会で優勝を経験した。ダブルエースの一人として1回戦から準決勝までを投げ、チームの勝利に大きく貢献した。岡山学芸館高を経て岩手県の富士大に進むと、3年春は北東北大1部リーグで史上2人目の完全試合を達成。大学ではリーグ通算25勝、防御率0・87の成績を残した。

 球の出どころが見えづらいフォームから、直球を内角に投げられる制球力が持ち味だ。得意のストレートに磨きをかけ、球速アップを課題に掲げる。最速は151キロ。「あと2、3キロは伸ばしたい」と去年秋から意欲的に取り組んでいる。

 「上半身で投げがちなのでフォームを一から見直している。下半身の動きを大事に連動性のある動きを身に付けたい」と基本に立ち返り、パワーアップを目指す。「得意のストレートが投球の軸。それがあってこそ、より変化球が生きる」と一層の磨きをかける。

 プロの一員となり、チームの印象について「野球に対しての意識がみんな高い。年が近い選手も多く、チームにうまく溶け込めそう」と実感を込める。これまで培った経験をフル稼働させ、1年目の舞台に向けてさらなる進化を誓う。

(大城三太)