JAおきなわは13日、沖縄県伊是名村のJAおきなわの製糖工場から糖蜜が流出した問題に関する記者説明会を那覇市のJA会館で開いた。処分することになった糖蜜の廃棄など一連の作業の判断は現地の職員が下し、報告体制が整っていなかったことや、廃棄場所の容量を正しく認識していなかったことが被害が生じた原因だとした。
前田典男理事長はJAおきなわ側の人為的ミスであったことを認め、「大変申し訳ない」と謝罪した。対象の職員への処分はJAの規定に沿って検討している。
海に流れ出た糖蜜で被害に遭った養殖アーサの生産者とは被害補償額の調整を行っている。環境調査社を通して近海8カ所での海洋調査を行っており、分析結果が届き次第報告するとした。
一時保管場所として使用していた「沈砂池」について、現地の職員は約900立方メートルの容量があると認識していたが、実際は220トンを超えるとオーバーフローする仕組みになっていた。
流出を受け、作業を止めた後に沈砂池に残った220トンの糖蜜は、サトウキビの葉がら(トラッシュ)に吸わせて回収し、現在はトラッシュ置き場に保管している。
(與那覇智早)