プログラミングで全国2位 開邦中3年・朝倉さん 観光情報発信のアプリ制作 沖縄


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プログラミングコンテスト部門全国大会で全国2位に輝いた朝倉悠さん(右)とワクワクIT英数塾の幸地俊之塾長=3日、那覇市小禄のワクワクIT英数塾(提供)

 【那覇】第22回全国中学生創造ものづくり教育フェアのプログラミングコンテスト部門全国大会が1月28日、オンラインで開催され、開邦中学3年の朝倉悠さんが全国2位に当たる「つくば科学万博記念財団理事長賞」に輝いた。全国から選抜された12人が、当日に発表された課題「地域に貢献するチャットボットアプリを制作しよう」に挑んだ。朝倉さんは、コロナ禍で観光客が減少した沖縄の観光に着目し、観光情報やトラブルが起きた時に役に立つ情報などを発信する作品「沖縄観光サポーター」を発表した。

 大会は、90分の競技時間に加え、1人3分のプレゼンテーションで審査された。競技では、プログラミングの創造力や論理的な思考力が問われ、テーマに沿って自動対話システム「チャットボット」を制作する。プレゼンテーションで朝倉さんは「困っている人の役に立つことを心がけた」と思いを語り、PRしたという。

朝倉悠さんが制作したチャットボットの画面の一例(提供)

 朝倉さんが考案した作品は、沖縄を訪れる観光客らに向け、観光に便利な交通手段など事前に知っていると役立つ情報や、うちなーんちゅが選んだ沖縄らしいご飯屋さんなどを盛り込んだ。設定した項目の中から項目番号を入力して送信すると、情報が得られるサイトに進む仕組みだ。

 朝倉さんは、約1年前から那覇市小禄のワクワクIT英数塾(幸地俊之塾長)でプログラミングを学び、昨年12月からは全国大会に向けて集中的にレッスンを受けた。朝倉さんは「沖縄を訪れる人に沖縄の良さを知ってほしいという思いと、観光客が困った時に役立ててほしいという思いを込めた」と話し、「プレゼンで緊張して何を話したか覚えておらず賞をいただけるとは思っていなかったのでとてもうれしい。次の目標は国家資格の『ITパスポート』を取得すること」と意欲を語った。

 同塾の幸地塾長は「プログラミングの技術的な部分だけではなく創造的なアイデアも必要で、試行錯誤を繰り返し学習していた。次の目標を達成できるようサポートしたい」と受賞を喜んだ。
 (中川廣江通信員)