県春季高校野球、55チームが激突 各ブロックの見どころは? 秋季大会の4強が軸


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選手や関係者が見守る中、各校の選手らがくじを引いた組み合わせ抽選会=20日午後、北中城村立中央公民館(小川昌宏撮影)

 4月の九州大会派遣を懸けた第70回沖縄県高校野球春季大会(県高野連主催、琉球新報社共催)の組み合わせ抽選会が20日、北中城村中央公民館で行われ、1回戦23試合の対戦カードが決まった。今年は連合を含む62校、55チームが出場する。3月19日に開幕し、決勝戦は4月2日に沖縄セルラースタジアム那覇で実施される。(謝花史哲)

 沖縄尚学は選抜大会に出場するため不参加。今大会のシードは、昨年の秋季大会で4強入りした沖尚を除くウェルネス沖縄、興南、糸満に加え、沖縄工の順で入った。観客制限はなく、コロナ禍で自粛が続いていたブラスバンドや声出しの応援も認める。優勝校は、第152回九州地区高校野球大会(4月22~27日、熊本)への出場権を得る。


 

 昨年秋の大会を経験し、各チームいずれも冬のトレーニングで課題に向き合い、強みに磨きをかけようと取り組んできた。選抜大会に出場する沖縄尚学が抜ける中で、秋4強のウェルネス沖縄、興南、糸満を中心にトーナメントが展開されることになる。

 各ブロックいずれも勢いのあるチームが入った。A、Bブロックはシードが一歩抜きん出る。

 Cブロックは繰り上げで入った沖縄工が躍進を狙う。

 Dブロックは秋大会16強入りしたチームがひしめくなど混戦必至だ。

Aブロック

 秋季九州地区大会でも初戦突破で8強入りするなど、結果を残すウェルネス沖縄が一歩抜きん出る。注目はエナジック。創部1年目ながら秋季8強入り、1年生大会優勝と潜在力を見せた。第1シードに伝統校の知念などが挑む構図だ。
 

普段通りやれれば

 宜野座凜主将(ウェルネス沖縄) 春は通過点。普段通りにやれればと思う。チャレンジマッチ、九州大会で昨年秋に負けた沖尚に雪辱を果たしたい。(第1シードだが)受けにならず、逆に倒しにいくつもりで戦う。

 

Bブロック

 興南が有力で、秋季16強入りのKBC未来、浦添商、美里工が好機をうかがう。秋に2回戦で沖尚に敗れたものの5点に抑えた与勝や競り合う力を見せた西原、北中城のほか実績のある沖縄水産の巻き返しにも注目が集まる。
 

挑戦者として向かう

 野里悠介主将(興南) 昨年秋に準決勝で負けた悔しさから、冬はどこよりも走り込んできたつもりだ。シード校だが、チャレンジャーとして向かっていきたい。目標は優勝。チャレンジマッチで沖尚に借りを返して夏の大会につなげたい。

 

Cブロック

 実力伯仲の様相だ。秋に準々決勝で沖尚に敗れた沖縄工がシードに繰り上がった。同じく8強の北山に、底力のある具志川商が張り合う。1年生大会で4強入りした嘉手納や、2チームが入った連合の勢いも目が離せない。
 

精度を意識し練習

 呉屋創太主将(沖縄工) あまり対戦したことがないチームが多く不安はあるが、昨年秋の大会を8強まで勝ち上がった自信を力にして戦いたい。さらなる守備力強化で打撃も精度を意識して練習し、目の前の試合に集中していきたい。

 

Dブロック

 シードの糸満を中心に秋季大会で8強入りした北山、宜野座、16強の中部商、美里、前原、北谷など実力のあるチームが並んだ。北谷と前原が1回戦でぶつかるなど好カードが続き2回戦以降も最後までもつれる試合が予想される。
 

ギア上げ一戦必勝

 宮城琉斗主将(糸満) 秋の大会は強いチームがそろうブロックを勝ち上がった。今回も同じような組み合わせになった。勝ち抜くことで成長したい。勝ち抜かないと甲子園には届かない。ギアを上げて一戦必勝で頑張りたい。