「パートナーシップ」導入、ジャージ登校認めて 中学生の要望に市の答弁は? 糸満市で27年ぶり子ども議会


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演台から市当局に対して一般質問を投げかける子ども議員=9日、糸満市議会

 【糸満】糸満市子ども議会が9日、糸満市議会議場で27年ぶりに開かれた。市内中学生18人(当日欠席1)が一般質問に立ち、當銘真栄市長と市幹部が答弁した。市制施行50周年記念事業の一環で2021年に開催予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大を受け開催時期を後ろ倒しにした。

 昨年12月、18人は子ども議員に任命された。議会の仕組みや議員の仕事について学んだ後、自らの問題意識に基づき質問を考案した。潮平中2年の島尻登有(とあ)さんが議長を務めた。

 高嶺中1年の上原しえらさん(13)は、同性カップルを婚姻と同等と認める「パートナーシップ制度」の導入を求めた。同校が女子生徒のズボン着用を認めたことに触れ「制服を自由に選べるようになっても、将来的に同性結婚を求めている人たちの自由が奪われてしまうのではないか」と主張した。

 金城満企画部長は「第3次市男女共同参画計画において、糸満市性の多様性尊重宣言を掲げていることから、25年までに実現に向けて努力する」と答弁。制度導入については「検討していく」と述べた。

 市内のモノレール整備や市内中学校でジャージー登校を認めるよう要望もあった。

 最後に「中学生としてできる活動を通して豊かなまちづくりに協力すること」などを盛り込んだ「みんなに愛される学校」宣言決議が、全会一致で可決された。
 (比嘉璃子)