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ソフトバンク・又吉「優勝」貢献に全身全霊 悔しさ乗り越え中継ぎの主力へ<疾走県勢2023春キャンプ>


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移籍2年目のソフトバンクで優勝を目指し「チームのための投球」を掲げる又吉克樹=宮崎市生目の杜運動公園(謝花史哲撮影)

 ソフトバンクの又吉克樹(32)=西原高―環太平洋大出=は、リーグ優勝を懸けた試合でマウンドに立てなかった悔しさを原動力に開幕に向けた準備を進める。昨季はけがで途中離脱し「消化不良に終わった」。何より優勝争いしている時に力になれなかった自分に「失望感があった」と振り返る。自身の活躍以上に「優勝できれば何でもいい」と全霊を懸けて腕を振る覚悟だ。

 キャンプでは「すぐに調子が上がるタイプではない」としながらも、第1クールから2日連続でブルペン入りして、精力的に投げ込むなど今季に懸ける熱量を感じさせた。フォームの微細な修正にも熱心に取り組む。

 中日から移籍した昨季は開幕から中継ぎの一角として活躍したが、7月上旬に右足甲を骨折。31試合の登板にとどまった。「このチームは、けがをしたら一瞬で新しい選手が出てくる」と危機感を強めた1年でもあった。

 強みはサイドスローから繰り出す多彩な変化球と制球力。年々、安定感が増し中日時代の2021年には防御率1・28、33ホールドで自己最高の記録を残した。評価の高いカットボールを中心に組み立てる配球で打者を手玉に取り、昨季は18試合連続無失点と大事な局面でチームを支えた。

 18日の紅白戦では1回を三者凡退で切って取り、順調な仕上がりを見せた。沖縄の選手が増えたことにも喜びを感じ「沖縄組が主力でいけるように頑張りたい」と語る。プロ10年目。勝利への道をつなぐ「七回の男」としてチームを優勝へと導く。

(謝花史哲)