外国クルーズ船3月に那覇9回、石垣5回予定 3年ぶりの再開 コロナ前水準に迫るも本格回復は…


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 外国船社によるクルーズ船の日本来航が約3年ぶりに再開される3月、全国の主要42港への寄港回数が、新型コロナウイルス禍前だった2019年の水準に迫る見通しであることが26日、共同通信社の集計で分かった。既に22都道県の23港で計89回が予定されている。ほかの港も受け入れに向けた協議が進んでおり、19年3月実績(42港で125回)にさらに近づく可能性がある。

 自治体による誘致活動の成果に加え、中国が国際クルーズの受け入れを停止している影響で日本が受け皿になっていることなどが要因とみられる。ただ、19年のクルーズ訪日客総数(215万人)の出発国の8割は中国が占めていた。中国発の船が当面見込めないことから、経済効果まで含めた本格回復には時間がかかりそうだ。

 19年に大型船の寄港実績がある32都道府県の42港に取材し、22日時点で集計した。寄港予定があるのは23港で、最多は鹿児島の11回。神戸と那覇が9回、横浜8回、高知7回と続いた。今後、キャンセルなどで増減があり得る。

 大阪は予定はあるものの、関係機関の協議が終わっていないことを理由に回数は非公表。19年3月は7回で「同程度を見込んでいる」としている。名古屋、高松、博多(福岡県)、長崎も同様の理由で回数を明らかにしていない。

 受け入れに先立ち国は自治体に、運航会社や自治体の保健部局、税関などと感染者発生時の対応を協議し、合意を得るよう求めている。23港のうち16港が既に合意済みか見通しが立っている。7港は協議中などとしており対応を急ぐ。

 外国クルーズの受け入れはダイヤモンド・プリンセスでの集団感染の影響で20年3月以降、停止され、21、22年の寄港はゼロだった。
(共同通信)