スタバが目指す「全ての人が輝く職場」とは? 障がい者雇用の取り組み報告 琉大でバリアフリー研究会


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自社の取り組みなどについて説明するスターバックスコーヒージャパンの田中幹人さん(右)=16日、西原町の琉球大

 障がいの有無に関わらず共に働ける環境を考えようと、琉球大障がい学生支援室・キャリア教育センターが主催する沖縄バリアフリーキャンパス研究会が16日、同大で開かれた。会場のほか、ビデオ会議システム「ズーム」による配信もあり、障がい者雇用に関する企業や行政の取り組みを共有した。

 スターバックスコーヒージャパン人事本部戦略企画部の田中幹人さんは「全ての人が輝く職場」を目指す社の取り組みを紹介した。同社では正社員やアルバイト合わせて約5万人が働く。全従業員を「パートナー」と呼び、互いを認め合い、誰もが自分の居場所と感じられる文化をつくることなど「理念に基づいてビジネスをすることを強く意識している」と話した。

 2020年には、東京都国立市に聴覚障がいのあるパートナーが共に働き、手話を共通言語の一つとする店舗をオープンした。指さしメニュー表など、当事者をサポートする環境を整えている。

 田中さんは「特別な店舗だけではなく、全国どこの店でも実現できるようにしていく。それを地域に還元することが使命だと思っている」と語った。

 県人事課の水田篤史さんは、県庁での障がいのある人の採用や、その後の支援などについて紹介した。障がいのある職員の活躍をサポートするため、人事課担当職員などを障がい者職業生活相談者に選任している。人事評価についても「一人一人の障がいは異なるので、特性を十分踏まえた形で評価している」と説明した。県職員として働く当事者からのメッセージ紹介もあった。
 (吉田早希)