浜田防衛相、相次ぐセクハラ事案に「対策行き届かず遺憾」 国賠訴訟は訴状見て適切対応


この記事を書いた人 Avatar photo 慶田城 七瀬
浜田靖一防衛相(資料写真)

 【東京】浜田靖一防衛相は28日の閣議後会見で、航空自衛隊那覇基地でのセクハラ被害を巡り、現役自衛官の女性が国を相手に訴訟を起こしたことへの見解を問われ、「相次いで明らかになるハラスメント事案については、従来の防止対策の効果が組織全体に届いていなかったことの表れだ。極めて深刻で、誠に遺憾だ」と述べた。

 一方、訴訟の内容については訴状がまだ届いていないとし、「訴状が送達されたら内容について関係機関と検討の上、適切に対応していきたい」と述べるにとどめた。

 女性はセクハラ被害を訴えたにもかかわらず、空自が適切な対応をせずに不利益を被ったとして約1168万円の損害賠償を求めて東京地裁に提訴した。

 浜田氏は自衛隊でのハラスメントについて「組織の根幹を揺るがす。決してあってはならない。一切許容しない組織環境を構築することが必要だ」と強調。有識者会議を設置して新たな防止対策を検討していると説明し「これを全ての自衛隊員に徹底させ、さらに時代に即した対策を講じられるよう継続的に見直していく」と述べた。

(明真南斗)