沖縄セルラー電話(那覇市、菅隆志社長)は3日、5G(第5世代移動通信システム)ネットワークの人口カバー率が離島を含めた全県で90%を超えたと発表した。昨年発表した中期経営計画では、5G人口カバー率95%の達成時期を2024年度末としていたが、基地局整備を加速させ、23年度末の達成と前倒しする。
95%達成に向け課題となるのは離島のエリア拡大。同社は現在、NTT西日本、ソフトバンクと共同で沖縄本島と久米島、宮古島、石垣島を結ぶ大容量光海底ケーブルを整備しており、今年夏に完成を予定している。
ケーブルの完成などにより、23年度末には石垣島、宮古島、伊良部島、久米島、伊江島、伊平屋島、伊是名島、粟国島にもエリアが拡大する見通し。
山森誠司専務は「デジタル田園都市国家構想は地方活性化が目的の一つ。離島での整備は非常に重要だ。コストはかかるがしっかりやっていきたい」と話した。
国のデジタル田園都市国家構想では、デジタル基盤整備の重要業績指標(KPI)の一つに、5G人口カバー率を23年度末に全キャリア合計で全国95%と設定している。
(玉城江梨子)