守り継ぐべき「自然」がここにある―。独特で豊かな生物多様性が認められている沖縄・奄美の世界自然遺産の価値をあらためて知ってもらおうと「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島 世界自然遺産展」が4日、那覇市の県立博物館・美術館で開幕した。希少な固有動植物種の標本を展示。遺産の特徴、保全活動などを解説している。19日まで。
沖縄美ら島財団と世界自然遺産推進共同企業体が主催。ヤンバルクイナやイリオモテヤマネコ、アマミノクロウサギなど沖縄、奄美の各地の博物館に収蔵されている標本43点のほか、辺土名高サイエンス部が色や形、動きなどを監修した拡張現実(AR)コンテンツ、環境省のキャラクター「クイちゃん」のペーパークラフト制作といったコーナーも設けられている。
企業体副代表の龍秀樹NTTドコモ九州支社沖縄支店長は「遺産を守り続け、引き継ぐことを見つめ直すきっかけにしてほしい」と来場を呼びかけた。
12日午後2時から遺産登録地の保全、活用に関する講演会も開かれる。展示会・講演会ともに無料。展示会は午前9時~午後6時(金、土は午後8時まで、月曜休館)。問い合わせは県立博物館・美術館、電話098(941)8200。
(安里周悟)