16日に予定する沖縄県石垣市での陸上自衛隊石垣駐屯地開設に向け、防衛省・自衛隊は5日午前、地対艦誘導弾(ミサイル)や地対空ミサイルの発射機を含む車両約200台の駐屯地への搬入を開始した。公道を通って駐屯地へ向かった。2月下旬以降、民間船を使って石垣港に車両を陸揚げし、港の近くに駐車していた。
陸自配備に反対する市民団体「石垣島に軍事基地をつくらせない市民連絡会」は、5日午後1時半から石垣市の新栄公園で「島々を戦場にさせない!全国集会in石垣島」を開催する。
駐屯地は16日に開設予定で、防衛省が部隊の「空白地域」を埋めるとして進めてきた南西諸島での駐屯地新設が完了することになる。18日にも海上自衛隊の船舶で弾薬を運び入れる方針だ。4月2日に駐屯地の開設記念行事を予定している。
防衛省によると、石垣駐屯地には、陸地から艦艇を攻撃する12式地対艦ミサイルを扱う「第303地対艦ミサイル中隊」、上空の標的を狙う03式中距離地対空ミサイルの「第348高射中隊」、中距離多目的ミサイルや迫撃砲を有する「八重山警備隊」などの部隊、約570人が配備される。
駐屯地の一部施設は地下に造成され、有事には作戦室としての使用も想定される。 (照屋大哲、明真南斗、知念征尚)