津波、走り幅跳びで総合1位 世界大会に照準 比嘉、やり投げ県勢トップ 県記録超えへ意欲 陸上・春季記録会


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地元沖縄で復帰戦に臨み、今季のスタートを切った津波響樹=5日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアム(謝花史哲撮影)

 陸上の第27回春季記録会は5日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムで行われ、男子A走り幅跳びで東京五輪代表の津波響樹(大塚製薬)が出場し、7.71メートルで総合1位を記録した。男子やり投げでは比嘉遥(九州共立大大学院)が県勢トップの72メートル47をマークした。大会には県内で合宿中の県外大学の選手らも多く参加した。男子B(中学生)100メートルではフランクリン介琉(アスリート工房)が11秒45、同女子は喜友名心羽(同)が13秒00で1位となった。

 2大会連続の五輪出場を目指す男子走り幅跳びの津波響樹(那覇西高―東洋大出、大塚製薬)が、地元沖縄で復帰戦に臨んだ。昨年6月の布勢スプリントで左足のかかとを骨折した。試合は9カ月ぶりだったが、7メートル71(追い風参考)で貫禄の1位に。改めて取り組むべき課題など「いろいろ確認ができて良かった」と実りは多かった。

 同種目で県内大会の参加は約6年ぶり。28日からオーストラリアで始まる大会を「シーズン初戦」と位置付ける。オーストラリアでの一戦を見据えて出場した今大会は「ホーム戦のようだった」と伸び伸びとプレーした。

 掲げるテーマは、助走の速力を滑らかに踏み切りからの跳躍につなげること。変わらず横たわる課題だ。この日も助走の流れは良かったが「踏み切りが対応し切れていない」と分かった。助走の速さは国内トップクラス。難易度は高いが、課題を克服すれば記録を狙える自信はある。

 「8月の世界陸上。まずはそこを目指したい」。オーストラリアの大会を第一歩に力を磨き、6月の日本選手権で世界大会出場資格を上回る記録を出すことに照準を定める。
 (謝花史哲)


比嘉、県記録超えへ意欲

男子Aやり投げ 県記録更新を狙う比嘉遥(謝花史哲撮影)

 男子Aやり投げで75メートル30センチの県記録超えを狙った比嘉遥(興南高―九州共立大―同大大学院2年)は、約3メートル及ばなかった。現在の記録保持者は南辰貴(石川高―九州共立大4年)。この1年、記録更新を競り合ってきた。この日は南も伸び悩み、勝負には勝ったが「記録を抜き返すのが目標だった」と物足りなかった。

 開始時刻が遅れ、日が暮れる時間帯に競技が進行した。一気に気温が下がり調整が難しくなる中で、1回目の試技に集中し72メートルまで運んだ。しかしその後は予想通りに伸びず。「集中力がもたなかったけど、あの条件下で1投目の入り方は良かった」と振り返った。

 2週間後に大学の記録会がある。学生最後の大会で「しっかり県記録をつくりたい」と意欲を高めた。
 (謝花史哲)