幼なじみの中学生8人で作った「三線ロボ」が全国優秀賞 音と光で引き方指南 沖縄・三和中


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音と光で三線の弾き方を教えるチャンビン(卓上左)と開発した(後列左から)大田三葉さん、福元ゆめさん、大田双葉さん、波平優姫さんと(前列左から)高嶺藍那さん、吉原志舞さん、外間美陽さん(チームのリーダーと慕われる山城あやめさんは取材時に不在だった)=2月21日、糸満市の三和中学校

 【糸満】全国中学生創造ものづくり教育フェア(全日本中学校技術・家庭科研究会主催)の、創造アイデアロボットコンテスト全国中学生大会が1月にオンラインで開かれ、パフォーマンス部門で糸満市の三和中学校2年のチーム「米すっこ」が優秀賞を受賞した。11月の県大会、12月の九州大会では最高賞に当たるパフォーマンス大賞に輝いた。

 米すっこが制作したのは、音と光で三線の弾き方を教えるロボット「チャンビン」だ。高さ70センチほどの人形型のロボットで、パソコンからの信号を受け、首に下げた三線型のパネルが光と音を出力する。現在は「安里屋ユンタ」のみがプログラムされている。仕事でプログラミングなどに関わる市内の里拡(ひろむ)さん(29)が指導した。

 校内で開かれる三線発表会に向けて練習する中で、「苦手な人でも三線が弾けるように」と発案した。

 全国大会に向けては2代目も制作。パネルを黒いプラスチックから白い和紙に換え、光が見えやすくなるよう工夫した。

 2分間の紹介動画で、開発に至った課題提起から商品化の可能性を説明した。対面開催された県大会や九州大会では、審査員からはデータで根拠を示したことなどが評価されたという。

 「自分たちで作ったチャンビンが認められてうれしい」(吉原志舞さん)、「みんなと協力して完成させるのが新鮮で楽しかった」(福元ゆめさん)と話した。

 メンバー8人は米須小学校からの幼なじみだ。高嶺藍那さんは「このメンバーだから最後までやり切れた。今よりもさらに仲を深められたら」と期待を込めた。 (比嘉璃子)