立ちはだかった千葉の攻撃力 インサイドで対策され、リズムつかめず バスケ天皇杯 キングス準優勝


この記事を書いた人 Avatar photo 仲井間 郁江
第1Q、レイアップシュートを決める牧隼利=12日、有明コロシアム

 県勢悲願の天皇杯初優勝に王手をかけていたキングスに、リーグ屈指の攻撃力が立ちはだかった。強力なインサイド陣で挑んだキングスだったが、3点弾など外からのシュートを決められると、攻めてはいい形でのシュートがリングに何度も嫌われた。

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 インサイドの中軸をけがで欠いた千葉に対し、大黒柱のジャック・クーリーやアレン・ダーラム、ジョシュ・ダンカンが優位に立つかと思われた。しかし、クーリーにダブルチームを仕掛けられ、簡単に拾えず、何度もリバウンドを奪われた。それでもゴール下で得点を重ねたが、外でのボールの動きが止まり始め、シュートの機会も減っていった。

 キングス最初の得点となる3点弾を岸本隆一が決めたが、その後はフリーの状態をつくるも決めきれない。試合後、岸本は「踏んでいる場数が違うと思った。戦術とかで説明できない部分が多く、こういう場所で何度も戦っているチームとの差なのかと思う」と振り返った。

 bj時代には同じ有明のコートでリーグ優勝を経験した岸本。Bリーグになってからは、リーグ戦も含め、まだタイトルに手は届いていない。「勝ち続けるチームの貫禄、相手の流れを断ち切る強さを感じた。そこを学びに変えて、次は千葉を倒したい」。

 喜びを知る舞台で得た悔しさと経験を原動力に、視線はリーグ制覇に向いている。

(屋嘉部長将)