自衛隊の石垣駐屯地が開設 旅団長、駐屯地司令が市長に報告 沖縄


この記事を書いた人 Avatar photo 仲井間 郁江
陸上自衛隊石垣駐屯地の開設を中山義隆市長(右)に報告する陸自第15旅団の井土川一友旅団長(中央)と石垣駐屯地の井上雄一朗司令=16日午前9時ごろ、市役所

 【石垣】陸上自衛隊の石垣駐屯地が16日、沖縄県石垣市平得大俣に開設した。陸自15旅団の井土川一友旅団長と石垣駐屯地の井上雄一朗司令(兼八重山警備隊長)が同日午前、市役所に中山義隆市長を訪ね、開設を報告した。中山市長は「市民と融和を図りながらしっかりと運用してもらえるよう連携したい」と述べた。

 午前9時に市役所を訪れた井土川旅団長は「これまでの市や市民の準備に対する支援、協力に感謝する。引き続きの理解、支援をお願いしたい」と開設への謝意を伝えた。井上司令は「島と島民を守るため訓練に励みたい」とした。

 中山市長は表敬訪問後、報道陣の取材に応じ、「石垣島は最後となったが、奄美以南の南西諸島の防衛の形が整ったのかなと思う」と開設の意義を語った。部隊運営に当たっては市民との相互理解が重要だとの認識を示し「オープンにできる情報はオープンにしながら、信頼関係を深めてもらいたい」とした。

 市長は、侵攻相手の射程外から迎撃するスタンド・オフミサイル配備などの基地機能強化が持ち掛けられた場合の対応については「可能性としてはあると思うが、事前に説明を聞いた上で判断したい」とした。

 また、石垣島における自衛隊と米軍による訓練などの実施に関しては、訓練内容を踏まえて判断するとした。一方で海岸を使用する上陸訓練については、市民の理解が得られないとして反対する考えを示した。

(大嶺雅俊)