チンシラーを狙って20年の小谷篤さん。毎年11月から3月まではチンシラーを狙って、マリンタウンや馬天港、仲伊保漁港を中心に釣行し、これまで50センチ超えを6匹釣り上げた。3月7日、この日誕生日の小谷さんは、釣り仲間がチンシラーらしき大物にラインを切られたという馬天港で午前7時から竿(さお)を出した。港にはハララーの大群がまき餌に群がっていて、なかなかチンシラーのいる海底まで届いていない様子。
港で一番のポイントに入った常連もハララーの餌取りに悩まされて、午前10時に場所を移動したので、小谷さんがそこに入った。
餌取りの多い時は沈下速度が速く、粒の大きな麦やトウモロコシを多めに入れると海底までまき餌が届く確率が高くなるので、いつもより多めに麦やトウモロコシを使用。00ウキを使っての沈ませ仕掛けでチンシラーを狙った。場所を移動して3投目に、パラパラとラインが走った。付け餌の生きエビを飲み込んだタイミングでアワセを入れると銀狼王牙(ぎんろうおうが)の1号竿が大きく曲がった。道糸もハリスも2号なので無理はできない。巧みな竿さばきでタモに収まったのは、小谷さんの自己記録を更新する53.7センチ、2.27キロのチンシラーで最高の誕生日になった。
(おきなわ釣り王国社・仲栄真修)