「3人で世界一」最高のライバルでチームメイト 喜友名・金城・上村が引退会見 デニー知事「県民に勇気と誇り」


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花束を手にする(左から)喜友名諒さん、上村拓也さん、金城新さん=17日午後、沖縄空手会館(小川昌宏撮影)

 2022年12月にアジア空手選手権の団体形で6連覇を達成した喜友名諒(32)、金城新(31)、上村拓也(30)が17日、豊見城市の沖縄空手会館で引退会見を開いた。

 小学生の頃から顔見知りの3人はライバルとして競り合ってきた。会見では2009年から団体形のチームを組み、16年に世界選手権で初制覇を成し遂げたことを振り返った。競技人生の中で一番印象に残った試合に喜友名が五輪ではなく、前人未到の全日本選手権10連覇でもなく、3人で挑んで団体形金メダルを獲得した16年の世界選手権を挙げたことに絆の深さが表れている。

 つながりを再確認するように「家族」「兄弟」のようにして共に稽古に励んできたことを強調し、互いの存在を尊び合った。

 佐久本嗣男、清水由佳の両師らへの感謝の言葉も繰り返し、世界制覇の偉業が恩師からの深い愛に支えられていたことを表現。若い世代を中心とした後進の指導に尽くしていくことに決意を込めた。


「勇気と誇りを県民に授けた」 知事、功績たたえる

 玉城デニー知事は17日の定例会見で3人の引退について「多くの県民に勇気と誇りを授けていただいた。県民の一人として誇りに思う」と述べ、功績をたたえた。玉城知事は「3人とも空手の鍛錬に励んでいる子どもたち、後進の指導に精力的に当たられると思う。県知事として功績に対して『心からお疲れさまでした。ありがとうございました』と敬意と感謝を申し上げたい」と述べ、今後の空手界発展への尽力に期待を示した。