2人の背中追い続け「人として成長」空手・上村拓也、さらなる求道に決意 引退会見


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引退会見で思いを語る上村拓也=17日午後、豊見城市の沖縄空手会館(小川昌宏撮影)

 アジア空手選手権の団体形で6連覇を達成した喜友名諒(32)、金城新(31)、上村拓也(30)が17日、引退会見を開いた。

 「人間力の向上なくして競技力の向上なし」。会見で強調した上村拓也にとって、空手は自己鍛錬のすべでもあった。礼儀やマナーなど多くを学んだという。「人として成長でき、競技者としても高めてくれた環境に感謝している」と述べた。

 幼い頃から知る喜友名、金城の背中をずっと追いかけてきた。世界一になることを目標に掲げ、2人と張り合いながら、毎日稽古を積み重ねた。

 3人での世界選手権2連覇などを成し遂げ、思い描いていた夢をかなえることができた。昨年12月のアジア選手権が最後の大会となった。だが、空手への情熱は今も衰えていない。

 「空手道を生涯武道としてずっと続けていきたい。佐久本先生に少しでも近づけるよう鍛錬を続けたい」。空手人生の第2幕でさらに道を追い求める。
 (砂川博範)


 うえむら・たくや 1992年9月24日生まれ、那覇市出身。金城小、金城中、興南高、沖縄国際大出身。小学1年から空手を始めた。2016年のプレミアリーグ沖縄大会個人形2位。同年世界選手権団体形で優勝。2018年に世界空手連盟のKARATE1プレミアリーグイスタンブール大会で個人形銅メダル。