オリオンビール、旧本社跡地を戸田建設に売却 共同で新たな物流施設建設へ 沖縄・浦添


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オリオンビールが浦添市の本社跡地に、戸田建設との共同プロジェクトとして開発する物流施設のイメージ図(提供)

 オリオンビール(豊見城市、村野一社長)は22日、沖縄県浦添市城間にある旧本社跡地を総合建設業の戸田建設(東京都、大谷清介社長)に売却したと発表した。2020年に豊見城市豊崎に本社機能を移転後、旧本社跡地は物流倉庫として運営していた。両社は共同プロジェクトとして新たに物流施設を建設することにしており、23年10月に着工、24年12月の完成を目指す。

 オリオンビールによると、旧本社建物の老朽化が進んでいることなどを考慮し、物流施設の開発実績の豊富な戸田建設を事業パートナーに選んだ。

 新設する物流施設は鉄骨造りの地上4階建てで、延べ床面積は約4万7千平方メートル。「セール・アンド・リースバック」方式を採用し、オリオンは旧本社の土地や建物を戸田建設に売却し、物流施設完成後に一部区画に入居する。

 施設開発中、オリオンの倉庫は、あんしん(浦添市)と物流不動産大手の日本GLP(東京都)が浦添市牧港に開発した「あんしん総合流通センター」に一時的に移転する。オリオンは、譲渡によって得た資金を、名護工場とグループ会社のホテルの設備投資などに充てることにしている。

 オリオンは「戸田建設の知見を活用した新たな物流施設を建設することで他の県内企業にも利用してもらい、県経済や地域の発展に貢献したい」と話し、共同プロジェクトのメリットを強調した。
(小波津智也)