宮古の高2生、難関オーストラリアの奨学生に クラウディアさん「英語力試したい」最新の科学を学ぶ


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オーストラリア科学奨学生に選ばれたチャサネス・リマ・クラウディアさん=24日午後、宮古島市の県立宮古高校

 【宮古島】沖縄県立宮古高校理数科2年生のチャサネス・リマ・クラウディアさん(17)がこのほど、2023年度「オーストラリア科学奨学生」に合格した。全国の高校生から10人程度しか選ばれない狭き門で、宮古高校によると同校初の快挙。7月、豪州で各国の奨学生らと共に科学を学ぶ。クラウディアさんは「支えてくれた人たちのおかげ。感謝したい」と喜んだ。

 同奨学生は米国や中国、インドなど世界各国から選ばれる。シドニー大学内物理学財団が開設する「ハリー・メッセル国際科学学校」に参加し、約2週間にわたって最新の科学講義を受ける。同学校は1958年から開催しており、23年度で43回目の開催。

 クラウディアさんは昨年開かれた沖縄科学技術大学院大学(OIST)のプログラムへの参加がきっかけで応募した。「科学が環境保全に役立つと知って、もっと学びたいと考えた」という。

 奨学生の選考は日本語と英語で行われた。クラウディアさんは宮古島市城辺で生まれ育った。母は宮古島出身で父はスペイン語圏のキューバ出身。英語は自身で学んだ。「夏に向けて、科学系の英単語を学んでいる。講義も楽しみだけど、各国の人たちと交流して英語力も試したい」と目を輝かせる。「環境保全に関わる仕事に就く」という夢へ大きな一歩を踏み出した。

(佐野真慈)