「伊波」「伊盛」票だった「いれい」→「伊礼」票に復活も うるま市議当選無効 県選管、判例を基準に判断


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(左)伊盛サチ子氏の有効投票から伊礼正氏の得票とされた票(県公報より) (右)伊波洋氏の有効投票から伊礼正氏の得票とされた票(県公報より)

 沖縄県選挙管理委員会の再集計は、最下位当選の天願浩也氏と異議を申し立てた次点の伊礼正氏(いれい・ただし)の両氏に投じられた票や無効票のほか、両氏と名前が似る他候補者の有効投票も点検の対象にした。その結果、両氏以外の候補者の得票から2票、無効票から2票の計4票が伊礼氏の有効投票とされた。

 伊盛サチ子氏の有効投票の中にあった、横書きで「いれい」と書かれた票は、氏・名が「いれい」で始まる候補者が他にいないことから、伊礼氏の票とした。伊波洋氏の得票だった「いれい」の投票用紙も、伊礼氏の得票と判断した。

 無効票にあった「い(り)てい」、「イでイ」の2票については、「いれい」と3文字中2文字が一致し、音感も似ているなどとして伊礼氏の票とした。

 県選管は「投票の記載が候補者氏名と一致しない投票であっても、その記載が候補者氏名の誤記と認められる限りは当該候補者に投票と認めるべき」などの、最高裁・高裁判決を判断基準にしたと説明している。

(大嶺雅俊)