第70回県高校野球春季大会(県高野連主催、琉球新報社共催)第5日は25日、アトムホームスタジアム宜野湾など3会場で2回戦8試合が行われた。名護は9―0で宮古総実・宮古工に七回コールド勝ち。西原は沖縄水産に6―2、ウェルネス沖縄はエナジックに4―2で勝利を収めた。美里工は3―2で浦添商に競り勝った。読谷は豊見城南に5―1で、興南は普天間に5―1で勝った。KBC未来は与勝を4―1で、知念は浦添を4―1で制した。26日も2回戦8試合が3球場で行われる。
ウェルネス沖縄は1点を追う我慢の展開が続いたが、七回裏に打線がつながった。一塁に走者を置いて2番富村大夢。ヒットエンドランを決め、1死一、三塁と好機をつくると、新垣塁雅の左犠飛で三走が生還し、同点に追いついた。
続く主砲の當銘愛渉は左前打を放ち、2死一、二塁と追加点のチャンスを広げた。ここで打席に立ったのは5番大濱安綺。相手投手からは昨年の県秋季大会で本塁打を打っており「力みとかはなく、ボールはきちんと見えていた。ここで決めようという気持ちだった」。右方向へ運ぶことを意識しながら、ぎりぎりまでためた上で緩い変化球を中前にはじき返し逆転に成功、チームに流れを呼び込んだ。
投げては2番手の安里幸大が、130キロ後半の直球とカーブで相手打線を八回まで無安打に抑えた。九回には四球や内野安打などで2死満塁のピンチを迎えるが、ひるむことなく直球で最後の打者を遊ゴロに打ち取り勝利を引き寄せた。
逆転の適時打を放った大濱は次戦に向け「今日のような競り合いになっても、最後まで諦めず自分たちの野球をしていきたい」と気を引き締めた。
(砂川博範)