全国高校選抜大会は26日、なぎなたやハンドボールなどが各地で行われた。なぎなたは男子個人試合で瀬長拓夢(知念)が決勝に進み、倉島星央(埼玉)に一本勝ちを決めて頂点に立った。女子個人試合は泉水ほのか(首里)が3位入賞。団体試合は首里が5位に入った。
3回戦の判定以外は決勝まで一本を先取して圧倒した。なぎなた男子個人で知念1年の瀬長拓夢が12月の若潮杯に続く全国制覇を成し遂げた。男子大会では最も規模が大きい選抜での頂点に「追われる立場で不安も大きかったけど優勝できてうれしい」と声を弾ませた。
年末に全国一になっても緩みはなかった。若潮杯以降、多くの指導者からの助言を受け、なぎなたの柄の元をつかむ軸の手(右手)を強く握る構えに変えた。それまでは先をつかむ左手で振りの強弱を付けることが多かったが、軸の手に重心を置いたことで技を決める精度が上がったという。
体力に自信がなく「取れるうちに取ろう」と早い仕掛けで技を打ち抜き勝利を重ねた。準々決勝も開始の合図で放った面で一本勝ち。準決勝も前半に畳み掛けた。決勝は文字通りにしのぎを削るような激しい応酬のさなか、引いた相手の隙を見逃さず小手を見舞った。
準決勝も決勝も後半は「覚えていない」と深く息を吐くほどにきつかったが、攻める姿勢を保って勝ちきった。男子の全国高校選手権に当たる幸村杯は昨年2位だった。「3大会全てで勝利したい」。2年に上がれば3冠を取り、絶対王者をつかみにいく。
(謝花史哲)
泉水(首里)女子個人試合3位 団体準々決勝は悔しい負け
女子個人試合で3位に入った泉水ほのか(首里2年)。納得はしていないが「全力を出しての結果、悔いはない」と素直に受け止めた。優勝を狙った次の団体試合は準々決勝で敗退。昨年夏の全国総体覇者として負けられない試合だったが、全国で勝ち続ける難しさを改めて感じた。
「やはり全国には強い選手がいる」。団体準々決勝では個人試合で首里勢3人が敗れた南陽(京都)と対戦。個人戦の雪辱を果たそうと臨んだが、1―2で惜敗した。
大将戦で敗れた泉水は「個人としても主将としても、これを受け入れないといけない。負けは大きな意味があると思う。悔しさを糧に課題に向き合いたい」。最後の夏の全国総体優勝を固く誓い、自らを奮い立たせた。
(謝花史哲)