今月、女子中学生に現金を支払い性的行為をしたとして、県警の40代男性警視が逮捕された。元警視はSNSの画像投稿アプリで中高生とみられるアカウントに無作為にダイレクトメール(DM)を送信し、接点を得ていたという。本島中部の男子高生(17)がSNSを見て好意を持った女子中学生に脅迫めいたDMを送り付け、性的画像を送信させ逮捕された事件もあった。
SNSが関連する摘発は後を絶たない。中高生らに話を聞くと、巻き込まれる可能性が誰にでもある状況が垣間見える。
女子中学生(13)は「DMを送ってきた相手と暇つぶしで、SNSでやりとりをしている同級生はいる。遊び感覚でやってる」と臆する様子もなく説明した。
SNS上で同世代や同趣味の人の投稿、中高生が興味を持つような書き込みを見ることは多いと言い「友達は知らない人からのリクエストをフォローして遊んでいる。『沖縄に住んでるの?』『遊びに行こう』などと書かれたDMを見て、適当な返信をして楽しんでいる。自分は怖いからやらない」と明かす。
友人からはSNSで知り合った相手と会ったとの話は聞いていないという。
女子高生(16)は「月に一度は知らない人から突然、SNSでDMが届く時がある。中には、外国からもある」と話す。SNSは生活に不可欠と言う一方、詐欺などの犯罪に巻き込まれる危険性も感じ、面識のない人からのDMは削除しているという。
長い日で、一日に数時間はスマートフォンでSNSの動画や投稿を見るという2人。友人らとのやりとりの多くはSNSを使用し、常に友人らと位置情報などを共有する。
2人の保護者は「子どものSNSを見張るわけにもいかず、いつ、どこで、誰とつながっているのか見当もつかない。知らない大人から誘いがあると聞いて驚いている。SNSは便利なだけでなく危険も伴うということを教えなければいけない」と頭を抱える。
2022年に全国の警察が児童ポルノ事件で摘発したのは2053人。このうち10代は4割超を占める。警察庁の担当者は「実態として10代が児童ポルノの被害者にも容疑者にもなっている」と指摘する。