重量挙げの比嘉、ジャーク102キロで大会新 フォームを修正し好調維持 「目標通りの記録出せた」 全国高校選抜大会


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比嘉成(本部)

 全国高校選抜大会は27日、各地で行われた。重量挙げ女子59キロ級の比嘉成(本部)がスナッチ92キロ、トータル194キロでそれぞれ日本高校記録、ジャーク102キロで大会記録を更新し頂点に立った。

 いける予感はあった。最近は好調を維持し、アップ時点でもバーベルが軽かった。怖さもなく気持ち的にも余裕があったという。スナッチ、トータルで高校新、ジャークは大会新で頂点に立った比嘉成(本部2年)は「久しぶりに6本(の試技)を成功できた。目標通りの記録を出せて、とてもいい」と胸を張った。

 3月初旬のジュニア選手権ではスナッチが良かった半面、ジャークはクリーンで鎖骨に載らなかったり、ベルトにひっかかったりとバランスが悪かったという。そこから大幅なフォーム修正に取り組み、徐々に調子を上げていった。ジュニア選手権で樹立したばかりのトータルの高校記録は4キロ更新。スナッチも自身の記録を1キロ上回った。

 常に助言をくれる本部高監督で父親の敏彦さんが、アルバニアでの世界ユース選手権に帯同中で、今大会は同行していない。「いるのといないのとでは安心感が全然違う」と言うが、「いたらもっといい記録が出たかもしれないけど、そんな中でも新記録を出せたのは本当に良かった」と自身の成長にも手応えをにじませた。

 結果に満足しつつ、歩みは止まらない。「4月の全日本大会選手権でいい記録を残して、海外の試合も出たい。将来は五輪にも挑戦したい」。見据える先は果てしなく広がる。
 (大城誠二)