保育園児が憲法9条をしまくとぅばで読み上げ 園長「子どもたちが幸せに過ごせるよう願い込め」


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憲法9条の条文をしまくとぅばで唱和するさうんど保育園の年長児ら=11日、那覇市の首里城公園首里杜館前芝生広場

 【西原・那覇】沖縄県西原町のさうんど保育園は11日、那覇市の首里城公園首里杜館前芝生広場で卒園記念公演を開いた。3月で卒園する年長児17人が、しまくとぅばで憲法9条の条文を読み上げるなどして平和を願った。

 おそろいの赤い着物で舞台に登場した園児。9条の「戦争の放棄」を「ちゃんぐとーる理由ぬあてぃん、何時ぬ世までぃん、戦(いくさ)さびらんでぃ言ること、約束さびーん(どんな理由があっても、いつの時代でも、戦争をしないことを約束している)」などと力強く唱和した。また「かぎやで風」を踊り、「芭蕉布」も合唱した。

 自宅でも練習したという東江楓さん(6)は「頑張った」と胸を張った。母親の綾乃さん(36)は「言葉を覚えてよくやっていた」と目を細めた。

 宮城茂光園長(70)は「社会の情勢、世界の状況から将来を案じることが多くなったが、子どもたちが幸せに過ごせるよう願いを込め(公演を)企画した」と意義を語った。
 (金良孝矢)