旧駐機場・パパループの一切の使用禁止を 嘉手納町議会が全会一致で可決 PFAS調査を求める意見書も


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米軍嘉手納基地

 【嘉手納】嘉手納町議会(仲村渠兼栄議長)は29日の3月定例会最終本会議で、21日に米軍が嘉手納基地内の旧駐機場「パパループ」を使用した件に抗議し、今後一切の使用禁止を求める決議と意見書を全会一致で可決した。決議と意見書は日米関係機関に輸送する。

 第353特殊作戦航空団区域の開発に伴い、パパループを一時使用している米軍は「駐機場の工事が始まる以前の状態に近づける努力を続け、騒音が発生しない最大限の措置を講じる」と説明していた。

 決議と意見書は「今回の運用は明らかに約束違反であり、断じて容認できない」と指摘した。2010年に日米安全保障協議委員会の共同発表で確認された嘉手納基地における負担軽減に基づき、町民が実感できる有効な対策を早急に講じることも求めた。

 議会はこのほか、有機フッ素化合物(PFAS)汚染から健康と生命を守るため、PFASの規制を立法化することや米軍基地の立ち入り調査などを求める意見書も全会一致で可決した。宛先は首相や沖縄防衛局など。
 (名嘉一心)