「夜間中学、早期認可を」 退職教職員の団体が沖縄県に要請


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県の宮城力総務部長(左)に要請書を手渡す県退職教職員会の仲村勝彦会長=28日、県庁

 珊瑚舎スコーレ高等部を運営する学校法人雙星舎(そうせいしゃ)による私立夜間中学校の設置認可申請を巡り、県退職教職員会(仲村勝彦会長)と県高校障害児学校退職教職員会(安次嶺美代子会長)は28日、県庁に宮城力総務部長を訪ね、夜間中学の早期設置認可を要請した。宮城部長は「改めて教育上支障がないという点を事業計画で確認し、審議会の中でもお諮りする」と述べ、県私立学校審議会で議論する方針を示した。要請書では「義務教育未修了者や学び直したい人たちが学べる夜間中学校が必要だ」と強調し、2023年の早期設置認可を求めた。

 昨年12月、玉城デニー知事が文部科学省を訪れ、私立夜間中の設置に向け基準緩和を要請した。宮城部長は「文科省の審議官からは、教育上支障がなければ弾力的な運用ができるとお墨付きをいただいた。改めて珊瑚舎スコーレと協議していきたい」と述べた。

 高退教の安次嶺会長は「『誰一人取り残さない社会』の実現のためには、教育が重要になる」と語った。
 (吉田早希)