沖工、最終九回ドラマチックな逆転勝ち 9番打者・與儀が三塁打 具志川商に6-4 県春季高校野球第9日目


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沖縄工―具志川商 9回1死満塁、右越えに走者一掃の適時三塁打を放ち、塁上で拳を突き上げる沖縄工の與儀海斗=30日、那覇市の沖縄セルラースタジアム那覇(小川昌宏撮影)

 第70回県高校野球春季大会(県高野連主催、琉球新報社共催)第9日は30日、沖縄セルラースタジアム那覇とアトムホームスタジアム宜野湾で3回戦4試合を行った。沖縄工は6―4で具志川商を破った。豊見城は6―2で糸満から勝利を奪った。宮古は嘉手納に9―7で、前原は宜野座に3―2で競り勝った。31日は同2球場で4強を懸けて4試合が行われる。

 終始劣勢を強いられた沖縄工だったが、最終九回にドラマが待っていた。八回まで2安打と抑え込まれていた具志川商の投手陣から猛打で一挙5得点を奪い、3点差をひっくり返し逆転に成功した。

 反撃ののろしを上げたのは主砲の西原康弥。「球種に関係なく初球打つことを決めていた」。はじき返した打球が右翼手の頭上を越える三塁打に。後続の適時打で1点を返すと、その後も単打や敵失でつながり、1死満塁と具志川商を追い詰めた。

 ここで打席に入ったのは9番打者の與儀海斗。初球の直球を思い切り振り抜くと、鋭い打球が右中間を割った。走者一掃の三塁打となり、5―4とついに逆転した。攻撃の手は緩まず続く1番玉城大一も三塁打を放ち、さらに点差を広げて勝利を引き寄せた。

 逆転打を放った與儀は「長打ではなく、コンパクトに打って後ろにつなごうと考えた」と振り返った。「次の試合も勝てるように、自分たちの野球をしていきたい」と闘志を燃やした。
 (砂川博範)