琉球新報社 
第70回県高校野球春季大会（県高野連主催、琉球新報社共催）第10日は31日、沖縄セルラースタジアム那覇とアトムホームスタジアム宜野湾で準々決勝4試合を行った。第1シードのウェルネス沖縄は5―2で名護に勝利した。西原はKBC未来に4―3でサヨナラ勝ちを収めた。宮古は4―1で沖縄工を振り切って勝利。豊見城は8―7で前原に競り勝った。西原は24年ぶり2度目の4強入りとなった。ウェルネス沖縄は3年ぶり2度目、宮古は2年連続5度目、豊見城は7年ぶり9度目の準決勝進出となった。準決勝は4月2日、沖縄セルラースタジアム那覇でウェルネス沖縄―西原、宮古―豊見城が行われる。
終始リードしながらも、八回にKBC未来に追い付かれた西原。九回に連打で2死満塁のチャンスをつくり、石原清和が代打に送られた。一度タイムを取り、永山煌主将が金城聡監督の「きれいな安打でなくていいから、一塁を取ってこい」との言葉を伝えた。
相手投手の球筋を見極めるなど、七回から代打の準備をしていた石原は直球に狙いを定めた。「こいつならやってくれる」と三塁走者の國吉遼真はホームへ意識を集中させた。
2球目。石原が外角低めの直球を振り抜くと、打球は左中間へ運ばれサヨナラの適時打となった。劇的な勝利を喜ぶ西原の中心にいる石原は笑顔だった。
投手登録だが、今大会は調子が上がらずまだ登板していない。それでも打席に立てば「思いっきりフルスイングしてくれる」（金城監督）と、チームの信頼を得ている。殊勲打を放ち石原は「厳しい場面や得点がほしいところで打てる打者になりたい」と打撃での貢献を誓った。（屋嘉部長将）
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●KBC未来 打ち急いだことを悔やむ神山剛史監督 相手投手に緩急を使われ、チャンスをつくってもあと1本が出なかった。選手たちが心の中で打たないといけないと思い、打ち急いでいた。チーム全員で今大会の課題を改善していきたい。
