独唱やコンビ唄を披露、仲宗根創と新垣成世が初の二人歌会 沖縄・テンブスホール


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最後はカチャーシーで会場を沸かせる仲宗根創(左)と新垣成世=3月9日、テンブスホール

 沖縄民謡歌手の仲宗根創と新垣成世の初の二人歌会「春らんまんinテンブス」が3月9日、那覇市のテンブスホールで開かれた。同館の木曜芸能公演の一つ。それぞれ独唱と、コンビ唄など多彩な演目で観客を楽しませ、味わい深い歌三線を披露した。

 幕開けに教訓歌「新宮古節」を披露した新垣は、「日々の自分に反省、うちあたいしながらかみしめて歌った」と語った。平和の思いを込め「兄弟小節」を力強く歌い上げ、第31回新唄大賞のグランプリ受賞曲「ウシリガフー」(久米仁作詞・作曲)では、張りのある美声で会場を圧倒した。「ハリクヤマク」を軽快に歌ってつないだ。

 仲宗根は「梅の香り」をしっとりと聞かせ、「(成世との)二人歌会をしてと要望の声が寄せられていてやっと(できた)。わったーが一番まちかんてぃー(待ち遠しく)していた」と喜びを語った。仲宗根の師匠・登川誠仁の「嘉例吉の出船」や「南米節」などで観客の心をつかんだ。

 後半は、仲宗根と新垣のゆるやかなトークとともに進行した。歌劇「楽しき朝」(親泊興照作)のうちなーぐちの台詞(せりふ)と独特の歌い回しで引き付け、笑いと拍手に包まれた。最後は「池端(いちはた)ぬ恋(くい)」をしっとりと歌い上げた。

 観客からのアンコールの拍手と指笛が沸き、2人は「ナークニー」を歌い上げ、最後はカチャーシーを踊り合い、にぎやかに締めくくった。
 (田中芳)