ウェルネスが強力打線 六回に一挙5点 4番・當銘、2点三塁打 沖縄・高校野球春季大会


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ウェルネス沖縄―西原 6回無死一、二塁、右中間へ走者一掃の適時三塁打を放つウェルネスの當銘愛渉=2日、沖縄セルラースタジアム那覇(ジャン松元撮影)

 第70回県高校野球春季大会(県高野連主催、琉球新報社共催)第11日は2日、那覇市の沖縄セルラースタジアム那覇で準決勝2試合が行われた。ウェルネス沖縄が強力打線で西原を圧倒し、7―0で七回コールド勝ちを収めた。宮古は機動力を生かし、4―1で豊見城を制した。決勝は8日午後1時から同球場で行う。

 ウェルネス沖縄の強力打線が準決勝でも火を噴いた。西原のエース友寄瑞昌の緩急つける投球にタイミングを合わせられず、攻めあぐねていたが中盤で攻略した。

 1―0で迎えた六回、先頭打者の2番富村大夢が中前打を放ち、続く新垣塁雅がバントヒットで出塁し、無死一、二塁の好機をつくった。打席に入ったのは、ここまで安打のない4番當銘愛渉。2打席目までの対決で「内角はない。外角に投げてくる」と張っていた。その読みが当たり、後ろにつなぐつもりで打ち返した4球目が右中間を割る三塁打となった。走者2人が生還し、3―0と点差を広げた。

 3回戦の読谷戦1打席目以来、安打が出ず苦しんだ當銘。主砲の仕事を果たし「久しぶりに打てて良かった」と安堵(あんど)の表情を見せた。この回、ウェルネスは6連続安打で一挙5得点。七回にも追加点を挙げ、コールドゲームで勝利を手にした。

 當銘は決勝に向け「ランナーが二、三塁にいたら、ヒットを外野に打ってホームにかえせるようなバッティングをして点数を取っていきたい」と活躍を誓った。
 (砂川博範)


<西原>2年生バッテリー 夏へ向けて手応え

ウェルネス沖縄―西原 6回のピンチの場面で言葉を交わす西原の捕手・伊集陽貴(左)と先発の友寄瑞昌=2日、沖縄セルラースタジアム那覇(大城直也撮影)

 七回コールドで敗れた西原だったが、今大会から組んだ友寄瑞昌と伊集陽貴の新2年生バッテリーが第1シードのウェルネス沖縄を五回まで1失点に抑えた。

 投手の友寄が変化球を中心に低めに集め、凡打の山を築いた。六回は2度のバント安打を含む6連続安打もあり5失点。金城聡監督は「バント処理がうまくいけば」と守備で流れを止められなかったことを悔やんだ。

 全試合で2人が先発した。捕手の伊集は「瑞昌とベスト4まで来られてうれしかった」と自信も見える。友寄も手応えを感じながらも、しっかり反省も忘れない。「直球の速さ、精度も上げて、緩急をさらにつけたい」。3年生の先輩たちと挑む夏へ、焦点を定める。 (屋嘉部長将)