「差別のない沖縄を」 那覇 対ヘイト条例アピール


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通行人に向かって県の対ヘイト条例が施行されたことをアピールする「沖縄カウンターズ」の市民たち=5日午後、那覇市役所前

 公共の場やインターネット上での差別的言動(ヘイトスピーチ)の解消を目的とした「沖縄県差別のない社会づくり条例」が1日から施行されたのを受け、市民有志の「沖縄カウンターズ」が5日、那覇市役所前でヘイトスピーチについての周知活動を行った。「反ヘイト条例できたよ!」などと書かれたプラカードを掲げたり、リーフレットを通行人に配布したりして周知を図った。

 ヘイトスピーチの規制を求めて活動を続けてきた市民らは、県条例の一部を読み上げて「100点満点ではないが、不当な差別のない社会をつくっていこうという取り組みが始まったことは大きなステップだ」と語った。

 那覇市役所前のヘイト街宣活動に反対する活動を3年にわたって続けてきた糸満市の40代男性は、熱心に通行人にリーフレットを配布し続けた。条例に罰則が設けられなかったことに注目しており「まだ完全な形ではないので、しっかり監視を続けたい」と気持ちを新たにした。

 この日初めて活動に参加した那覇市の65歳女性は「沖縄がより良い社会になるように(条例の存在を)全国に発信したい」と今後の活動に意欲を示した。
 (慶田城七瀬)