ウェルネスと宮古、8日に決勝 宮古、花城ら投手陣が豊富 ウェルネス、4番の當銘ら強打者並ぶ 沖縄・高校野球春季大会


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 第70回県高校野球春季大会(県高野連主催、琉球新報社共催)は8日午後1時から、沖縄セルラースタジアム那覇で決勝を行う。強力打線を誇るシード校のウェルネス沖縄と、機動力を武器にノーシードから勝ち上がった宮古が対戦する。両校とも勝利を手にすれば初優勝となる。優勝校は第152回九州地区高校大会(4月22~27日、熊本)の出場権を得る。決勝を控える2校の戦力を紹介する。(砂川博範)

(左から)ウェルネス沖縄の主砲を務める當銘愛渉=2日、沖縄セルラースタジアム那覇、防御率0.45と安定する宮古の二枚看板の1人・花城駿=2日、沖縄セルラースタジアム那覇

[ウェルネス]當銘ら強打者複数

 強打者を複数擁するウェルネス沖縄の打線は、一度火が付いたら止まらない。象徴的だったのが準決勝の西原戦で、六回に6連続安打で一挙5得点を挙げ、七回コールドゲームを演じる圧巻の強さを見せた。

 4試合6安打の1番打者ワォーターズ璃海と、4試合7安打の2番富村大夢が出塁し、得点圏まで進塁するところから攻撃の起点をつくる。

 4番の當銘愛渉は安打が出ず苦しんだ時期もあったが、準決勝では三塁打を放ち勝負を決定づける主砲の役割を果たし、調子を上げている。當銘の前後にいる新垣塁雅と大濱安綺も4番を張れる打撃力を持つ。

 投手陣はエース上原律己と、波に乗る安里幸大が宮古打線を迎え撃つ。特に今大会は安里が存在感を発揮しており、投げた3試合で自責点1と投球が安定している。ウェルネスは守備で最少失点に抑え、強力打線が爆発すれば優勝が見えてくる。

[宮古]花城ら豊富投手陣

 宮古の強みは積極的に次の塁を狙って相手守備をかき乱し、単打や犠打などでつないで得点を重ねる野球だ。準決勝までの5試合は安打69、四死球21、犠打飛10で出塁率0・432とウェルネス沖縄の0・351をしのぐ。三振の数も1試合平均2・6と少なく、何とかバットに当て出塁しようとするこだわりが見える。準決勝の豊見城戦では安打数で負けても、3点差をつけて勝利するなど好機を確実にものにしている。

 一方で守備面では豊富な投手陣をそろえ、友利洸星をはじめ、「今一番乗っている」と平良栄二監督が評価する花城駿のほか、主将で捕手の川根心真も登板できる。

 選手13人と少ないチームだが、ウェルネスの強力打線をどこまで抑えられるかが決勝の見どころとなる。「強みは互いを信頼し合っているところ」と川根が述べる通り、全員で宮古旋風を巻き起こし、優勝をつかみにいく。