障がい者虐待45件を確認 家族などの養護者から35件 21年度の沖縄


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沖縄県庁(資料写真)

 沖縄県はこのほど、2021年度の障がい者虐待状況を公表した。虐待認定件数は家族など養護者による事案が35件(前年度比3件減)で、障がい者福祉施設職員などによる虐待認定は10件(前年度同数)で計45件だった。男女の内訳は、女性27人、男性18人だった。

 家族など養護者からの虐待は、複数回答で身体的虐待が29件(67・4%)と最多で、被虐待者は知的障がい者22人(56・4%)が最も多かった。虐待者は父親が10人、夫・妻、兄弟姉妹が各8人、母、息子・娘が各5人などだった。

 障がい者施設従事者からの虐待は、身体的虐待が8件(57・1%)で、被虐待者は知的障がい者7人(63・6%)が最も多かった。

 虐待があった施設の種別は障がい者支援施設、放課後等デイサービス、就労継続支援B型、児童発達支援だった。

 厚労省の全国統計では養護者による事案の相談・通報は7337件(前年度比781件増)で認定件数は1994件(同226件増)。施設従事者の事案では相談・通報3208件(同343件増)で、認定件数は699件(同67件増)。相談通報の届け出は、養護者の事案では警察、施設の事案では本人が最も多い。

 県障害福祉課は、虐待を受けたと思われる障がい者を発見した場合は、市町村や県へ速やかに連絡するよう呼びかけている。

(嘉陽拓也)