「当選無効」と裁決された市議が提訴「もやもや残る」 沖縄・うるま市議選 票数え直しで次点候補が逆転


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(イメージ写真)

 【うるま】2022年10月2日投開票のうるま市議選で、最下位当選した天願浩也氏(31)の当選を県選挙管理委員会が無効にすると裁決した件で、天願氏が13日、裁決の取り消しなどを求め、福岡高裁那覇支部へ提訴した。

 2票差の次点で落選した伊礼正氏(69)が昨年10月17日、うるま市選管に当選の効力に関して異議の申し出を提起した。うるま市選管は12月1日に申し出を棄却したが、県選管が棄却の決定を取り消した。

 両氏や両氏と名前が似る候補者の票を対象に再集計した結果、伊礼氏の得票数が4票増えて逆転。県選管は23年3月17日に天願氏の当選は無効と裁決した。

 公職選挙法は選挙の効力を問う訴訟について、受理から100日以内に判決を出すように努めなければならないと規定している。提訴は13日付。

 天願氏は「無効票の扱い方など県選管の再集計のやり方に納得がいっていない。もやもやが残る形で議員活動をしている」とコメントした。

 伊礼氏は「市民の負託に応えるためにも提訴してすっきりするなら、それがいい」と受け止めを話した。
 (金盛文香)