陸上自衛隊のヘリコプターが6日から沖縄県の宮古島市沖で行方不明となっている事故で防衛省・自衛隊は15日、前日に中止した深い海での水圧にも対応する「飽和潜水」に向け準備を進めたが、天候不良で実施を見送った。
宮古島地方は同日、雷注意報が出るなど午前中から悪天候だった。
16日も朝から海底で安全に作業できるかどうか見極め、条件が整えば潜水を始める。
13日に機体の主要部分とみられる物が発見された海域では、15日、飽和潜水による確認作業を担う海上自衛隊の潜水艦救難艦「ちはや」が確認された。午後0時40分ごろ、降りしきる雨の中、「ちはや」は現場海域を離れた。防衛省関係者によると、天候不良のために安全な潜水作業ができないと判断し、潜水を見送った。
防衛省・自衛隊は14日も潜水を実施したが、何らかのトラブルが発生して中止した。
関係者によると、カプセルに入った潜水士たちは海底に向けて進んだものの、機材の不具合が見つかり、カプセルから海中に出ることができなかったという。
(高辻浩之、明真南斗)
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