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陸上自衛隊のヘリコプターが宮古島市沖で消息を絶っている事故を巡って、インターネット上では中国軍の動向との関連を疑う投稿が散見される。防衛省は否定しているが、事故から1週間が経過しても状況は変わっていない。
事故当日の6日に中国軍の情報収集艦が沖縄本島と宮古島間を通過したことから、ネットには「撃墜されたのでは」などと投稿されている。防衛省の青木健至報道官は11日の会見で「事故に関連する中国軍の動向は確認していない」と否定。航行は6日未明で「事故発生の時間とは大きく異なる」と指摘した。
報道官だけでなく他の防衛省幹部も否定しており、事故原因が究明できていない段階で幹部らが言及するのは異例。防衛省関係者は「ネット上であまりにもさまざまな臆測が飛んでいて大変だと判断した」と語った。領海内は自衛隊が24時間体制で航空機やレーダーによる監視を続けている。防衛省幹部は「領海内で何かがあったのに気付かないということはない」と苦笑した。
また、一部報道は住民が撮影した写真と共に、ヘリが消息を絶った方角から黒煙が上がっていたと報じた。ただ、撮影者の証言によると写真はヘリの機影がレーダーから消えた時から約2時間後の午後6時ごろに撮影されたもので、煙が事故機と結びつく根拠はない。
(明真南斗)
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