【宮古島】6日、沖縄県宮古島沖で発生した陸上自衛隊のヘリコプター事故。発生から1日経過した7日も搭乗していた10人の安否は分かっていない。双眼鏡で海面を見つめる自衛隊員の姿が沿岸部に並び、海上では捜索する海上保安庁の船舶が行き交っていた。事故発生前とみられる機体を目撃した人や友人の隊員が搭乗していたかもしれないと不安を抱える人。市民らはそれぞれの立場で10人の無事を祈り続けた。
東京から家族で宮古島を訪れた60代の女性は、6日午後3時52分に市狩俣から大神島を望む景色を撮影した。その後、報道で陸自ヘリが午後3時56分に消息を絶ったと知り撮影した動画を見返して驚いた。
「南から池間島に向かって飛ぶヘリコプターが映っていた。報道で見た飛行経路や時間を考えると行方不明になる直前のヘリだと思った」と振り返る。煙や異音などもなく通常通りの飛行だったという。「皆さんが無事で早く見つかってほしい」と話した。
宮古地区自衛隊協力会の垣花健志会長は、事故発生の一報に耳を疑った。「何かの間違いじゃないかと思った」。搭乗者の中に面識のある隊員がいるかもしれないとの不安も抱える。「一緒に食事を楽しんだ人かもしれない。どうか生きて帰ってきてほしい」と願った。
(佐野真慈)
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