陸自ヘリ事故、遺体を沖縄本島に移送


この記事を書いた人 Avatar photo 與那嶺 松一郎
搭乗員とみられる遺体の移送のため陸上自衛隊のヘリコプターに乗せる隊員ら=17日午前10時20分ごろ、宮古島市の航空自衛隊宮古島分屯基地

 【宮古島】宮古島市沖で10人が搭乗した陸上自衛隊UH60JAヘリコプターが行方不明となった事故で、自衛隊は17日午前10時40分ごろ、前日に海底から引き上げた2人のうち1人の遺体を、空自宮古島駐屯地内にあるヘリコプターで移送した。沖縄本島に移送し、検視などをするとみられる。

 ▼陸自ヘリ事故5人発見 2人死亡確認 ヘリ胴体部も見つかる 伊良部島北、水深106メートル

 自衛隊は16日、深い海域に潜るための特殊技術「飽和潜水」を、機体主要部や隊員の可能性がある姿を発見した場所で実施した。伊良部島の北側約6キロ、水深約106メートルで5人を確認、うち2人を引き上げた。遺体は第11管区海上保安本部の巡視船「はりみず」で平良港の旅客船バースに搬送し、自衛隊車両で陸上自衛隊宮古島駐屯地に運んだ。

 17日午前10時40分ごろ、空自宮古島駐屯地内にあるヘリのプロペラが回り始め、その約5分後に北東に向けて飛び立った。

 現場海域では昨日に続き朝から潜水艦救難艦「ちはや」を使った捜索活動が行われている。

搭乗員とみられる遺体を陸自ヘリにのせるため、車両とヘリの間をカバーで覆う自衛隊員ら=17日午前10時20分、宮古島市の航空自衛隊宮古島分屯基地(ジャン松元撮影)
搭乗員とみられる遺体の移送のため、航空自衛隊宮古島分屯地から離陸する陸自のヘリコプター=17日午前10時45分、宮古島市(ジャン松元撮影)

▼陸自ヘリ5人発見、不明10日、祈り届かず 住民「早く家族のもとへ」

▼原因究明と記録回収が鍵 陸自ヘリ事故5人発見 機体主要部も同じ所に

▼【図解】「飽和潜水」とは 知床半島沖の観光船沈没でも注目 宮古沖陸自ヘリ事故

▼【図入り】陸自ヘリ事故、捜索難航は潮流影響か 浮遊物の地点と主な回収物