神にささげるサンドウィッチとは 舞台はやんばる 映画「HAPPY SANDWICH」完成


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 本島北部やんばるを舞台に、食と自然を題材にした映画「HAPPY SANDWICH~幸せのサンドウィッチ~」の試写会が13日、那覇市のシネマパレットで開かれ、舞台あいさつに主役で料理人の満名匠吾さんと岸本司監督らが登壇した。

上映後に舞台あいさつに登壇した(左から)アイモコのモコ、わさびの小だいらくん、満名匠吾さん、大工哲弘、岸本司監督、大朝將嗣プロデューサー、大朝まりあさん=13日、那覇市のシネマパレット

 同作は、ドキュメンタリー仕立てで、飲食店を経営する傍ら沖縄らしい暮らし方を追求するやんばる料理人の満名さんが、カミンチュのハル姐(城間やよい)から「神様にささげるサンドウィッチを作るように」と神託を受ける。生産者や料理人の元を訪ね、食や生き方に対する考えを聞きながら、サンドウィッチ作りのヒントを求めて旅をする。満名さんは「沖縄の先人たちが築き上げてきたものの素晴らしさを表現したかった。沖縄が見いだせる可能性を、食を軸に表現したつもりだ。誇らしいサンドイッチができた」語った。

 キャストは非職業俳優が多く起用された。映画の依頼を受けた岸本監督は「満名さんが主役だったら受けますと即決だった」と振り返る。「出演者がすごくて、監督の意味がだんだんなくなってきた。良い俳優さんがいれば、演技とかそういうのではなくて、やっぱり存在感というのがすごく勉強になった映画だった」と語った。民謡唄者の大工哲弘も登壇し、担当したエンディングのメインテーマ曲「ハートランド」を生披露した。

 映画は第15回沖縄国際映画祭にも出品された。21日からシネマパレットやシネマプラザハウスで公開される。
 (田中芳)